この記事は、2026年5月19日以降に搭乗するANA国内線の新運賃を前提にしています。
ANA国内線の新運賃でSFC修行をするなら、安い「シンプル」と、早い段階での座席指定や一定の条件で有料の予約変更ができる「スタンダード」のどちらを選べば良いのでしょうか?
運賃ごとの予約条件やPP積算率は、ANA国内線の新運賃を解説した記事で整理しています。この記事では、その違いを羽田―那覇と羽田―那覇―石垣の旅程に当てはめ、50,000PPまでの航空券総額と旅行回数を比べます。
実際に計算してみると、路線によって有利な運賃が変わりました。シンプルとスタンダードのどちらか一つを、先に正解と決めることはできません。
結論|3つの選択肢を旅程に応じて使い分ける
| 重視すること・旅程 | 選択肢 | 今回の試算結果 |
|---|---|---|
| 羽田―那覇直行で、日程を固定して航空券代を抑える | エコノミー・シンプル | 17往復・433,670円 |
| 那覇乗り継ぎで石垣へ行く | エコノミー・スタンダード | 11往復・429,880円 |
| 日程を固定し、快適性と必要往復数を重視する | ファースト・シンプル | 石垣まで7往復・536,900円 |
※表の必要往復数は、1日で往復できる回数を示すものではありません。便の時刻や乗り継ぎによっては宿泊が必要になるため、実際の必要日数と旅行全体の費用は別に確認してください。
今回の比較条件
- 2026年9月17日以降購入分のANA公式往復運賃表を使用
- 期間1・45日前購入区分の設定最低額を使用
- 羽田580円、那覇240円のPFCを加算
- PPはANA公式シミュレーターで搭乗便ごとに確認
設定最低額はすべての日付・便で購入できる価格ではありません。ここでは運賃同士を同じ条件で比べるため、必要な全旅程を設定最低額で購入できたと仮定しています。
羽田―那覇直行はエコノミー・シンプルが安い
まずは、羽田―那覇を直行便で往復する場合です。
| 選択肢 | 往復PP | PFC込み往復額 | PP単価 | 50,000PP到達 | 試算総額 |
|---|---|---|---|---|---|
| エコノミー・シンプル | 2,954PP | 25,510円 | 8.64円 | 17往復 50,218PP | 433,670円 |
| エコノミー・スタンダード | 3,548PP | 31,120円 | 8.77円 | 15往復 53,220PP | 466,800円 |
| ファースト・シンプル | 5,522PP | 68,960円 | 12.49円 | 10往復 55,220PP | 689,600円 |
| ファースト・スタンダード | 5,916PP | 79,850円 | 13.50円 | 9往復 53,244PP | 718,650円 |
直行便では、エコノミー・シンプルのPP単価が最も低く、50,000PPまでの航空券総額も最安です。エコノミー・スタンダードより2往復多くなりますが、総額は33,130円安くなります。日程を固定でき、航空券代を優先するなら、エコノミー・シンプルが第一候補です。
羽田―那覇―石垣は、今回の設定最低額ではスタンダードが逆転
次は、羽田―那覇―石垣―那覇―羽田と乗り継ぐ場合です。1往復で4便に搭乗します。
| 選択肢 | 往復PP | PFC込み往復額 | PP単価 | 50,000PP到達 | 試算総額 |
|---|---|---|---|---|---|
| エコノミー・シンプル | 3,844PP | 32,590円 | 8.48円 | 14往復 53,816PP | 456,260円 |
| エコノミー・スタンダード | 4,738PP | 39,080円 | 8.25円 | 11往復 52,118PP | 429,880円 |
| ファースト・シンプル | 7,506PP | 76,700円 | 10.22円 | 7往復 52,542PP | 536,900円 |
| ファースト・スタンダード | 8,000PP | 92,650円 | 11.58円 | 7往復 56,000PP | 648,550円 |
この旅程では、エコノミー・スタンダードがPP単価8.25円、50,000PPまで429,880円となり、エコノミー・シンプルより26,380円安く、旅行回数も3往復少ない結果になりました。
乗り継ぎでは搭乗ポイントの差が効く
結果が逆転する理由は、搭乗便ごとに加算される搭乗ポイントです。
| 区間 | エコノミー・シンプル | エコノミー・スタンダード |
|---|---|---|
| 羽田―那覇 | 1,477PP | 1,774PP |
| 那覇―石垣 | 445PP | 595PP |
| 片道合計 | 1,922PP | 2,369PP |
| 往復合計 | 3,844PP | 4,738PP |
エコノミー・シンプルは1便100PP、スタンダードは1便200PPです。さらにマイル積算率も70%と80%で異なるため、短い那覇―石垣にもスタンダードの差が積み重なります。
直行便で安かった運賃が、乗り継ぎでも最安とは限りません。ほかの路線をスタンダードで比べたPP単価は、ANA国内線のPP単価比較で確認できます。
PP単価10円台前半ならファースト・シンプルも候補
羽田―那覇―石垣のファースト・シンプルは、PP単価10.22円です。エコノミー・スタンダードの8.25円よりは高いものの、10円台前半なら、快適性と必要往復数を優先する選択肢として検討できます。
石垣までのファースト・シンプルは、エコノミー・スタンダードより107,020円高くなりますが、50,000PPまでの旅行回数は11往復から7往復へ、搭乗便数は44便から28便へ減ります。対象空港のラウンジ、ゆとりのある座席、機内での食事・飲み物も利用できます。
今回の運賃表では、ファースト・スタンダードはファースト・シンプルと同じ7往復ですが、試算総額は111,650円高くなります。予約変更、事前座席指定、無料手荷物が32kg×2個から3個へ増えることに、この差額を払うかどうかの判断になります。
※路線・便・機材によってファーストクラスの設定や空席がない場合があります。運賃は改定されるため、予約時点の実売額でも比較してください。
予定変更が多いならスタンダードの方が安くなる
シンプルも取り消し(キャンセル)と払い戻しはできます。ただし、取消手数料は時期により税抜運賃の約20~60%で、別の日に乗るには航空券の買い直しが必要です。スタンダードなら、約5~10%の変更手数料と運賃差額で、一定の条件を満たす便へ変更できます。
羽田―那覇直行では、50,000PPまでの試算総額はシンプルの方が33,130円安くなります。しかし、詳細な計算は省きますが、搭乗27日前以降に予定を変更し、買い直し・変更後の運賃が同額だったと仮定すると、4回目の変更で、最初からスタンダードにした場合より高くなります。
| 4回目で逆転する試算条件 |
|---|
| 50,000PPまでの試算総額 シンプル433,670円/スタンダード466,800円 |
| 予定変更の時期 搭乗27日前以降 |
| 手続き シンプルは取り消して買い直し/スタンダードは予約変更 |
| 1往復の税抜運賃 シンプル21,700円/スタンダード26,800円 |
| 1回あたりの手数料 シンプル約13,020円/スタンダード約2,680円 |
| 買い直し・変更後の運賃 元の予約と同額。スタンダードの運賃差額は0円 |
変更がもっと早く分かれば手数料は下がるため、何回で逆転するかも変わります。また、スタンダードも自由に変更できるわけではなく、変更後の便の予約期限を満たす必要があり、搭乗日当日の前後便には変更できません。
日程を固定できるならシンプル、予定変更が何度か起こりそうならスタンダードという選び方になります。
羽田―那覇―石垣のファーストクラスも、同じ条件では4回目の変更でスタンダードの方が安くなります。ただし、7往復のうち4回も変更する可能性が低いなら、ファースト・シンプルを選ぶ方が現実的です。
※悪天候やANA都合による遅延・欠航では、通常の運賃条件とは別に、手数料なしで変更・払い戻しができる場合があります。
すべてを同じ運賃に統一しなくてよい
実際のSFC修行では、すべての旅行を一つの運賃へ統一する必要はありません。往復予約ごとに、次のように使い分けられます。
- 羽田―那覇直行で、日程を固定できる予約はエコノミー・シンプル
- 羽田―那覇直行でも、変更リスクを抑えたい予約はエコノミー・スタンダード
- 那覇乗り継ぎで石垣へ行く場合はエコノミー・スタンダード
- 日程を固定でき、長い区間を快適に移動して必要往復数を抑えたい場合はファースト・シンプル
最初に一つを決めるより、予約時の価格と旅程を見ながら選ぶ方が無理がありません。宿泊費や空港までの交通費も含めると結果が変わるため、航空券のPP単価だけでなく、旅行全体の予算で考えることも大切です。
まとめ|運賃より先に旅程を決める
今回の比較で分かったのは、安い運賃を一つ選んで統一するより、経路、座席クラス、日程変更の可能性を予約ごとに見て使い分ける方がよいということです。
羽田―那覇直行で航空券代を抑えるならエコノミー・シンプル、那覇乗り継ぎで石垣へ行くならエコノミー・スタンダードが今回の試算では有利でした。PP単価10円台前半まで許容し、快適性と必要往復数を重視するなら、ファースト・シンプルも候補になります。
日程を固定できる予約はシンプル、予定変更の可能性が高い予約はスタンダードと分けても構いません。実際の運賃は便や日付で変わるため、先に経路と座席クラスを決め、予約時の価格と変更リスクを見て選ぶのがよいと思います。
現在スタンダードを使った例を中心に、那覇を起点として別の地域へつなぐ組み方を沖縄発券の記事で紹介しています。
参考にしたANA公式情報
- プレミアムステイタス獲得条件
- シンプル・スタンダード・フレックスの違い
- 国内線航空券の変更・取消手数料
- 国内線利用運賃一覧表
- プレミアムポイントシミュレーション
- 運賃の設定・変更についてのお知らせ
- シンプル往復運賃表
- スタンダード往復運賃表
- 国内線旅客施設使用料(PFC)
- ファーストクラス(プレミアムクラス)のサービス
- 悪天候時の変更・払い戻し
※本記事は2026年9月20日時点のANA公式情報をもとに作成しています。運賃、PFC、積算率、搭乗ポイント、予約条件は変更される場合があります。予約前にANA公式サイトで最新情報をご確認ください。
