SFC発行への道:50,000PPを目指すためには?

基本的な知識

前回の記事で、SFCを発行するには1年で50,000プレミアムポイント(以下PP)を貯め、プラチナメンバーになる必要があることをお伝えしました。

では、この50,000PPを達成するためには、どれくらい飛行機に乗る必要があるのでしょうか?

プレミアムポイントの計算方法

まずはPPの計算方法を理解しましょう。プレミアムポイントは、以下の要素で構成されています:

引用元:https://anasalesa.com/ana-mileage-club/amc_premium_status/

  • 区間基本マイレージ:いわゆる”マイル”のことです。飛行距離が長い程、PPがたまります
  • クラス・運賃ごとの倍率:エコノミー、ビジネスなどの座席クラスと、どのような割引を適用しているかで決まる倍率です。上位の座席ほど高くなります。
  • 路線倍率:国内線では一律2倍です
  • 搭乗ポイント:搭乗ごとに固定で貰えるポイントです。上位の座席ほど高くなり、0になることもあります。

この中でも、特に理解が必要なのが「クラス・運賃ごと倍率」と「搭乗ポイント」です。

運賃ごとの倍率と搭乗ポイント

ANAの運賃種別は多岐にわたりますが、ここでは一旦国内線のみを考えることとします。その場合、SFC修行では以下の3つを覚えておけばOKです:

運賃種別運賃倍率搭乗ポイントシミュレータ運賃
SUPER VALUE 75(55)x0.75(75%)0運賃7
SUPER VALUE PREMIUM 28x1.25(125%)400運賃2
SUPER VALUE TRANSIT 75(55)x0.75(75%)200運賃6

運賃種別については別記事で詳細に解説予定ですが、これら「VALUE」運賃を活用しない場合、チケットが割高となり、SFC修行のための出費が数倍に膨らんでしまいます。一年だけしっかり飛行機に乗るSFC修行勢は「VALUE」運賃と仲良くやっていきましょう。

ただし、時々発売されるSUPER VALUE SALEには気を付けてください。倍率がさらに下がってしまうため、プレミアムポイントの獲得目的からは、かえって効率が下がってしまう可能性が高いです。

運賃種別運賃倍率搭乗ポイントシミュレータ運賃
SUPER VALUE SALEx0.5(50%)0運賃8

こうした複雑な仕組みがあるため、最終的に自分が乗りたい便のPPは、シミュレータで計算してみましょう。利用運賃には、表に書いた通り2,6,7を適正に入れて貰えれば、獲得可能なPPを確認することができます。

ANAフライトマイル・プレミアムポイントシミュレータ
https://cam.ana.co.jp/amcmember/SimulationJaSwitching

具体例:羽田~那覇路線での検証

SFC修行の代表格とされる「羽田~那覇」路線を例に、具体的にみてみましょう。
・運賃は2024年12月時点での2025年3月22日(土)のもの、往復割を適用
・PPは最も一般的なSUPER VALUE 75の場合

費用感については、何時の便に乗るかで変わりますが、この日の最安は12,630円でした
一方PPは、50,000PP目標に対して、片道で1,476PP…。なるほど、PPの相場感は見えてきました。
この日の他の運賃クラスについても、それぞれ最安運賃とPPをまとめてみます。

運賃クラス最安費用獲得PPPP単価[\/ポイント]
SUPER VALUE 7512,6301,4768.56
SUPER VALUE PREMIUM 2830,7302,86010.74
以下参考
VALUE44,2001,87623.56
VALUE PREMIUM 257,1102,86019.97

はい、このように運賃クラスにSUPERが付かない場合、チケット代は急に跳ね上がるのですがPPは大して増えません。そのため、PP獲得の効率が悪くなっています。

今回の例では、唯一SUPER VALUE 75の最安運賃が、PP単価10円を切りました
先にお伝えしますと、このPP単価10円というラインが、SFC修行目的で飛行機に乗る場合の目安となります。

羽田~那覇路線は一日の本数も多く、獲得PPが高いため、安定してPP単価10円前後のフライトを確保しやすい。日帰りもそれほど苦ではない。そういった特性から、SFC修行で好まれている様です。

実際、羽田~那覇をSUPER VALUE 75で18往復すれば、50,000PPに到達することがわかります。PP単価平均9円で乗れば、費用は45万円。日帰りすれば宿代もかかりません。そして、毎週末1往復すれば約5ヶ月で達成可能です。

さらには、1日で羽田~那覇を2往復・3往復する、通称「OKAタッチ」と呼ばれる手法を行う方々も存在します。彼らは文字通り「修行」としてフライトに挑んでいます。

ちなみに、「OKA」とは那覇空港の空港コードのことで、那覇空港に一瞬降り立ち、保安検査エリア外にも出ずにすぐに引き返して飛行機に搭乗するため「タッチ」と呼ぶのでしょう。
決して、陸(おか)タッチという駄洒落ではないはず

しかし、それで良いのか…?

なるほど、羽田~那覇路線の効率が良いことはわかりました。また、数往復程度なら沖縄観光を楽しめるでしょう。しかし、自分の場合、それで良いのか…? 答えはNoでした。

OKAタッチは非常に効率の良いSFC修行方法であることは分かりましたが、今回の自分のモチベーションは最初の記事で書いた通りです

最近は旅行への意欲も高まっており、全国を楽しく旅行しながらSFCを取得できるのなら一石二鳥とも考えられます

ならば、羽田~那覇にこだわらず、旅行を楽しみながらできる限りPP効率を落とさない旅程を探すしかないでしょう!

そんな訳で、次回からはSFC修行と全国旅行を両立する方法について模索していきます。
尚、この記事の執筆時点で既に2025年3月までの航空券は抑えており、PP44,000を単価10円丁度で確保することに成功しています(ただし宿代は除く)。どのようにしてそれを実現したか、順に見ていきましょう。

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