SFC(スーパーフライヤーズカード)の正体は、ANAの上級会員資格であるプラチナメンバーのみが発行することができる特別なカードでした。
従来のSFC修行では、飛行機に搭乗して多くのプレミアムポイント(PP)を貯める必要がありましたが、ANAライフソリューションサービスの登場により、少ないプレミアムポイントでもSFC修行ができるようになりました。この記事では、ライフソリューションサービスを活用したSFC修行について詳しく解説します。
ANAプレミアムメンバーサービスとライフソリューションサービス
SFCを発行できるのは、ANAプラチナ以上のメンバーのみであることは依然として変わっていません。しかし、ANAのライフソリューションサービスを多く使っている場合、プラチナメンバーになるための必要PP数が軽減されるようになりました。
具体的には、通常一年間で50000PPが必要なところ、ライフソリューションサービスを多く利用することで年間30000PPでプラチナメンバー資格を獲得できます。
ただし、ANAグループ運航便の利用分のみが集計対象となります。スターアライアンス加盟の海外航空会社を修行に組み込む様な上級テクニックを考える方はご注意ください。
引用元:https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/premium/overview/status-life/?tabitem=asw-tab__item-box-2
その代わり、追加で以下の条件を満たす必要があります。
- ライフソリューションサービスの利用: 7つ以上のサービスを利用する必要があります。2025年からは、ANA MallとANAトラベラーズの利用が必須となりました。
- ANAカード・ANA Pay決済額: 年間400万円以上の決済が必要です。
ANAカード・ANA Pay決済額
条件3となっているこちら、年間400万円の決済額は人によっては大きな負担でしょう。実際、そんなに使う家庭の方が少ないんじゃないでしょうか?自分も、この要件を満たすのが困難だと感じてライフソリューションサービスによる達成を早々に諦めました。
ただ、2025年1月現在では、この決済額を攻略する方法が2つあります。いずれも、いつか塞がれそうな内容ですので、実行する場合は早めに、そして自己責任で行ってください。
SBI証券でのクレカ積立に使用する
1つ目は、クレカ積立の決済カードとして利用することです。
SBI証券では、三井住友カードを使ったクレジットカード積立に対応しているのですが、ANAカードのうちVISAブランドとMasterCardブランドは、実は三井住友カード管理になっているんですよね。よって、このどちらかのブランドに限り、SBI証券で投資信託を毎月10万円、年間120万円まで決済額を積み上げることが可能です。
2024年からは新NISAも始まっており、投資に興味がある方は、この機会にはじめてはいかがでしょうか? 購入するのは、全世界株式のインデックスファンドなどがオススメですが…本ブログの趣旨からは外れますのでご自身でお調べいただければと思います
JAL PAYチャージを経由してANA Payにチャージして使う
こちらは少し手間ですが、①ANAカードから一度JAL Payにチャージし、②JAL PayからANA Payにチャージして使うことで、決済額を二重取りすることができます。ANAカードからANA Payに直接チャージした場合は利用の対象にならないのですが、一度別のPayサービスを挟むことで、二重に決済額としてカウントすることが可能です。
こうすれば、クレカ積立を除いた 400万 – 120万 = 280万を、一気に半分にすることができますので、280万÷2 = 年間140万円の利用で達成できます。ここまでくれば、電気ガス水道の支払いや日常の支払いをすべてANA Payに集約することで、達成も見えてくるのではないでしょうか。
ただし、この方法はANAの意図しない利用方法である可能性が高く、いつ利用できなくなってもおかしくありません。繰り返しますが、実行する場合は、自己責任で行ってください。
ANAライフソリューションサービス
ライフソリューションサービスとは、ANAが提供する様々なサービス(ショッピング、旅行、グルメなど)の総称です。
全部で14のサービスがあり、オンラインのショッピングサイトやふるさと納税、オンデマンド動画配信サービスもあれば、空港内のANA直営店の利用や提携店舗の利用、保険や住宅ローンに電力会社まであります。(繰り返しになりますが、2025年からは、このうちANA Mall、ANAトラベラーズの利用は必須になりました)
7つのサービスを選ぶにあたって、必須や、比較的達成しやすそうなサービスを以下に挙げます。
- ANA Mall:必須その1。オンラインショッピングモール。日用品から家電まで幅広い商品が揃っているため、何か1点購入しましょう。
- ANAトラベラーズ:必須その2。航空券とホテル、レンタカーやツアーなどのパッケージ販売なのですが…。ややこしいことに「ANAトラベラーズ」の専用サイトは存在しないようです。ANAの公式サイトにある、国内ツアーや国内レンタカーなどから予約しましょう。
- ANAのふるさと納税:ふるさと納税ポータルサイトです。年間1件だけでも良いので、こちらからもう申し込みましょう
- 空港内店舗(空港売店・空港免税店):空港内にある、ANA FESTAの利用が対象です。SFC修行の過程で空港は頻繁に利用することになりますので、その時にマイレージクラブ番号を提示して利用しましょう。
- ANAカードマイルプラス:ANAカードマイルプラス加盟店で、ANAカードで支払いを行うことで利用判定されます。セブンイレブンなど身近なお店も対象ですので、年間1件だけでも利用しましょう。
これだと5つしかありませんが、これ以外のサービスは、修行のための追加出費が発生してしまいそうなので、ご自身のライフスタイルにあったサービスをご利用ください。
- penguin、ANAマイレージクラブ モバイルプラス、ANA Pocket、あたりは低額で条件を満たしやすそうです
- マイルが貯まる提携パートナーやANAリサーチも人によっては良いでしょう
その他注意点
ライフソリューションサービスを活用にしたSFC修行には、いくつか注意点があります。これらについてもよく理解した上で、自身の修行スタイルを決めましょう。
- 事前サービスがなく、翌年4月からしかステータスを獲得できない
- 年末に1つでも条件を満たしていないと目標ステータスを獲得できないため、あまりギリギリを攻めると修行ミスが発生する可能性がある。(達成状況は途中で確認することができますが、リアルタイムでは更新されません)
- プレミアムポイントの集計期間と、サービス・決済の集計期間が異なっており、年末ギリギリに達成したつもりができていない事態が起こり得る(下表参照)
例:2025年修行、2026年ステータス獲得の場合
まとめ
ANAライフソリューションサービスを活用することで、従来よりも少ないプレミアムポイントでSFC取得を目指せる可能性が広がりました。ただし、ライフソリューションサービスの利用は意識して行わないと7件達成は難しく、何より年間400万円のANAカード・ANA Pay決済が難しいです。
しかしながら、400万円決済の条件を満たせる方にとっては、SFC修行のための手間と時間を減らすことができる自身のライフスタイルに合わせて最適な方法を選択し、賢くSFC修行を進めていきましょう。